妊婦さんは、伝染性紅斑(リンゴ病)に注意してください
更新日:2025年6月23日
現在、パルボウイルスB19による伝染性紅斑(リンゴ病)が流行しています。
特に、過去に感染したことがない女性が妊娠中に伝染性紅斑(リンゴ病)に感染すると、ウイルスが胎盤を通過して胎児にも感染し、胎児水種(胎児のむくみ)や貧血を起こしたり、流産のリスクとなる可能性があります。特に妊娠の早い時期の感染が大きい問題となることが多く、胎児の症状は母体の感染から数週間のうちに出てくることが多いです。
熱や倦怠感が出現した後に発しんが出るなど、伝染性紅斑(リンゴ病)を疑う症状がある場合は、医療機関に相談しましょう。また感染しても症状がない場合(不顕性感染)もあるため、周囲に伝染性紅斑(リンゴ病)の人がいる場合は、妊婦健診の際に、医師に伝えてください。
伝染性紅斑(リンゴ病)の家族がいる場合や、流行している地域で多くの小児と接する機会がある職業の方などは特に注意が必要です。かぜ症状がある方との接触をできる限り避け、手洗いやマスクの着用などの基本的な感染予防を行ってください。
知っておきたいポイント
●パルボウイルスB19は、感染した人の唾液、痰、鼻水の中に出てきて、人から人へと広がります。
●伝染性紅斑(リンゴ病)とわかる症状(両頬が赤くなる)がでる1~2週間前の「風邪のような症状」の時期に、感染力があります。
●流行時期には感染者や風邪症状のある人との接触をできるだけ減らしましょう。小児と接することの多い職業の方は特に注意が必要です。
●ふだんから手洗い、うがい、マスクの使用を心がけましょう。
●学校や地域で流行している場合、ご家族、特に上のお子さんの発熱や風邪症状に注意し、食事や食器を共有したり、キスをしたりすることは避けましょう。
伝染性紅斑(リンゴ病)とは?
両頬に赤い発しん(紅斑)が出ることから「リンゴ病」とも呼ばれる、小児に多い病気です。
伝染性紅斑は、パルボウイルスB19による感染症です。小児を中心にみられる流行性の発しん性の病気です。両頬がリンゴのように赤くなることから「リンゴ病」と呼ばれることもあります。
小児の場合、14~20日の潜伏期間の後、両頬に紅い発しん、体や手・足に網目状の発しんが見られ、1週間程度で消失します。発しんが淡く、他の疾患との区別が難しいこともあります。発しんが出現する7日~10日前に微熱や風邪のような症状がみられることがあり、この時期にウイルスの排出が最も多くなります。大人が罹った場合には、何も症状が出ない場合もありますが、伝染性紅斑(リンゴ病)の典型的な発しんや腫れ・痛みが出る場合があります。関節としては、手関節や腕・膝の関節が多いです。
感染者の約半数は症状が出ない(不顕性)のため、症状がなくてもウイルス感染は否定できません。
感染経路
感染した人の咳のしぶき(飛沫)を吸い込むことによる感染(飛まつ感染)や、感染者と接触したりすることによる感染(接触感染)が知られています。
治療方法
伝染性紅斑(リンゴ病)に、特別な治療法はありません。基本的には軽い症状のため、経過観察を含め、症状に応じた治療となります。
予防と対策
伝染性紅斑(リンゴ病)を予防するワクチンや薬はありません。
リンゴ病特有の皮膚症状が出る1~2週間前の「風邪のような症状」の時期に感染力があるため、風邪症状のある人はこまめな手洗いや、せきやくしゃみをする時には口と鼻をハンカチ等でおおうなどの「咳エチケット」を心がけることが大切です。
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